2007年2月7日 
インターネット・ホットラインセンター
財団法人インターネット協会


インターネット・ホットラインセンターの運用状況等について


 社会インフラとなったインターネットを、安心・安全に利用できるようにするために、財団法人インターネット協会は、警察庁から委託を受け、昨年6月からインターネット上の違法情報及び公序良俗に反する情報の通報受付窓口である「インターネット・ホットラインセンター」(以下、「ホットラインセンター」といいます。)の運用を開始しました。

昨年6月の運用開始から11月末までの6か月間の運用状況及び今後の課題についてリリースします。


1.ホットラインの運用状況

1-1 受理した通報・・・総数 23,739件
 ホットラインセンターのウェブページ上の3種類の通報フォーム(通常版、簡略版、携帯電話版)により、昨年6月から11月までの6か月間で、23,739件の通報を受理しました。1日あたりの平均通報受理件数は130件程度ですが、実際には日によって約80件〜約200件と変化しています。

1-1 表


1-2 受理した通報の分析結果
 受理した通報を、「運用ガイドライン」(http://www.internethotline.jp/guideline/index.html参照)に基づいて分析した結果は次の通りです。

(1) 分析の結果、違法情報と判断した通報・・・総数 2,226件
 わいせつ関連情報や振り込め詐欺等関連情報として通報されたものの多くは、ワンクリック請求サイトに関する情報です。これらは「運用ガイドライン」の対象外となるため、下表の件数には含まれていません。
 また、「口座売買等の勧誘・誘引」、「携帯電話の匿名貸与業・無断譲渡業等の勧誘・誘引」等の情報については、同一の電子掲示板の中に混在して投稿されている場合が多く、その場合には、1件の通報であっても、統計上は複数の違法情報として計上しています。

1-2(1) 表


(2) 分析の結果、公序良俗に反する情報と判断した通報・・・総数 502件
 「違法行為を直接的かつ明示的に請負・仲介・誘引等する情報」に分類される情報の多くは、アダルトDVD販売サイトにおける児童ポルノの販売(児童ポルノ提供)に関する情報や、運転免許証やパスポートの偽造(公文書偽造)に関する情報です。
 「違法情報該当性が明らかであると判断することは困難であるが、その疑いが相当程度ある情報」の多くは、外見上や記載内容からは明らかに児童ポルノと断定することはできませんが、その疑いが高いものなどです。

1-2(2) 表


(3) 分析の結果、「運用ガイドライン」対象外と判断した通報・・・総数 22,128件
 通報の多くを占めるワンクリック請求サイトについては、ほとんどが一般的なポルノサイトや出会い系サイトに誘導するものであるため、分類上もこれらの件数が極端に多くなる傾向があります。

1-2(3) 表


1-3 通報などの処理状況
 分析結果に基づき、警察への通報、プロバイダや電子掲示板の管理者等(以下「プロバイダ等」といいます。)への削除依頼等の処理を行った状況は次の通りです。

(1) 違法情報と判断した通報の処理状況・・・総数 1,427件
 違法情報に該当すると判断した通報のうち、224件は警察への通報前にプロバイダ等により自主的に削除されました。残りの1,203件については、警察へ通報するとともに、そのうちの707件についてプロバイダ等に対して削除を依頼しました。その結果、合計572件(約81%)の違法情報が削除されました。

1-3(1) 表


(2) 公序良俗に反する情報と判断した通報の処理状況・・・総数 280件
 公序良俗に反する情報に該当すると判断した通報のうち、63件はプロバイダ等への削除等の依頼前に自主的に削除されており、残りの217件についてプロバイダ等に対して削除等を依頼しました。その結果、合計150件(約69%)の公序良俗に反する情報が削除されました。

1-3(2) 表


(3) 「運用ガイドライン」対象外と判断した通報の処理結果・・・総数 209件
 ガイドライン対象外と判断した通報のうち、名誉毀損、誹謗中傷に該当する情報132件については法務省人権擁護局に、知的財産権侵害情報36件については権利者団体に、それぞれ情報提供しました。
 また、海外から批判が多いまんが子どもポルノ14件については、これに関する国際的な活動を行っているNGOに情報提供しました。このほか、フィッシングサイト、闇金サイト、児童へのいたずら仲間を募集する書き込みのある電子掲示板等、「運用ガイドライン」上はいずれの分類にも入らないものであっても、犯罪防止の観点から対応が必要と考えられる通報23件については、警察に情報提供しました。

1-3(3) 表


2.今後の課題

2-1 多くの通報に対応するための体制強化
 前記のとおり、昨年6月の運用開始から11月末までの6か月間において、ホットラインセンターでは、23,739件という極めて多くの通報を受理しています。
 また、携帯電話専用サイトに掲載された違法情報や公序良俗に反する情報について通報を受理した場合、ホットラインセンターでは、携帯電話を使用してそれらの情報を確認する必要があるため、これに相当の時間を要する状況にあります。
 このような状況から、現在の体制では、インターネット利用者から寄せられる多くの通報に迅速かつ的確に対応していくことが困難であると考えられるため、ホットラインセンターの体制の強化を図っていく必要があります。また、ホットラインセンターの活動を国民に広く知っていただくとともに、「運用ガイドライン」の対象外となる情報についても可能な限りの対応に努めるため、なるべく多くの企業・団体等に協力をお願いしたいと考えています。

2-2 海外に所在するウェブサーバに蔵置された情報に対処するための国際的連携の推進
 現在、海外に所在するウェブサーバに蔵置された違法情報や公序良俗に反する情報については、一部のものを除き、ホットラインセンターでは特段の対応をとっていない状況にあります。
 こうした中、ホットラインセンターからの削除依頼等に基づき、プロバイダ等が違法情報や公序良俗に反する情報を国内のウェブサーバから削除すると、同一のドメイン名を用いて、海外に所在するウェブサーバに同様の情報を蔵置するという事案も散見されます。
 今後は、インターネット上の違法情報や公序良俗に反する情報については、国際的な連携の下で対処していく必要があると考えています。そのため、ホットラインセンターでは、同様の機能を持つ各国の団体から成る国際機関INHOPE (International Association of Internet Hotlines)のメンバーとなるべく、所要の手続を進めています。

2-3 分析したすべての情報に占める違法情報及び公序良俗に反する情報の割合
 次頁の図は、「運用ガイドライン」に基づき分析したすべての情報のうち、違法情報又は公序良俗に反する情報と判断したものの割合の推移を月毎に示したものです。
 昨年8月以降、この割合が増加する傾向にあるため、ホットラインセンターの活動に対する通報者の理解が深まりつつあると考えられます。
 しかし、通報を受理したものの「運用ガイドライン」の対象外として警察への通報等を行っていない情報の割合は依然として多く、その点においては通報者の期待に十分に応え切れていないと言うこともできます。このようなことから、今後、「運用ガイドライン」の見直しも含め、改善措置の要否について検討していく必要があると考えられます。

2-3 グラフ


3.問い合わせ・連絡先

   インターネット・ホットラインセンター
   問合せフォーム:http://www.internethotline.jp/ssl/contact/contact.html


以上

インターネット・ホットラインセンターのページへ戻る